前回の投稿で花子2010 RC版の新機能について触れたが、その中で一番デザイナーにとって使えそうな機能として、カラースキーマというものがある。
イメージからわかりにくいのだが、図形(イメージ枠や画像枠では無効)を選択して、カラーパレットの右上にカラースキーマのアイコンが色で表示され、有効になる。また、メニューの「図形―カラースキーマ」でも呼び出せる。
カラースキーマが便利になるのは、2つ以上の図形を選択し、同時にそれらの色を相対的に変更したいときだ。この言葉での説明はわかりにくいかもしれないので、まずひとつのサンプルを用意してみた。
これでもさっぱりわからないかもしれないが、まず作業のステップを説明しよう。
まず、色変更の対象図形(二つ以上・・・グラデーションでも合成図形でもグループ化された図形でもよいみたい)、つまり一番上の小人みたいなキャラクターを選択して、カラースキーマを呼び出す。
次に、カラースキームのパレットが表示されるが、丸の中にある小さい丸をクリックして動かしてみるか、色相、彩度などに値を直接入力するのどちらかにより、先のステップで選択された図形の全体の色合いが変わる。
最後に、その小人を選択してコピーし、コピーをひとつひとつ選択しカラースキーマでまた色調整を行う。
かなり楽しそうだけど、小さい三つのアイコン
( )は正直に言って、意味不明。
RC版には新機能のヘルプコンテンツがないので、いろいろと試行錯誤して、やっとアイコンの使い方がなんとなくわかった。
グラデーションの色調整が楽になる?
花子のこれまでの難点だったところとして、グラデーションの個別の色調整がものすごく手間がかかっており、それゆえに花子を棚に戻してしまった人は少なくなかっただろう。
今回は残念ながら、グラデーションのスライダー(下記イメージ)の操作性は、一向に改良されていないことが判った。横にも伸ばせないし、グラデーションの段階が増えると数字がすぐに重ねあってしまい、全く操作できなくなりお手上げだ。
ジャストシステム「花子」のグラデーションスライダー。
少なくても花子12(2002年)以降、全く昔のまま。
使いにくさも昔のまま。
しかし、右図のようにカラースキーマを使用してグラデーションの段階の色調整ができることが判った。(一番右のグラデーション段階(今回は白色)を変更するには、カラーホイル上の丸を選択し、カラーパレット上のロックのアイコン(
)を解除して(
)するとうまくいく。
この機能は、大変便利。(次にグラデーションスライダーそのものの操作性を改善してほしいのは本音だが、カラースキーマでグラデーション段階の色が変更できることでも、細かい作業が楽になった。)
実は、そっくりさんだった・・・(汗)
イラストレーターCS3またはCS4のユーザーの方であれば、もうすでにお気づきだったのだろうが、実は今回の花子2010 RCで導入されたカラースキーマの機能は、イラストレーターCS3から大筋パクられたことがすぐにわかる。
Illustratorが初めてこのような形のカラーピッカーを搭載したのか不明だが、かなり似ているからジャストがアドビ社を真似したのでは?と思えるくらい。
この機能の由来はともかくとして、ユーザーによってはそれほど重要な機能ではないのだが、使い始めてみると色調整の作業が楽になるのは間違いない。
霧島市に住んでいます。花子を初めて使ったとき,独特の癖があり,とても使いにくかった記憶があります。それから,3年。使うほどに,いろいろな図形が書けるようになりました。でも,まだまだ分からないことだらけです。その時には,いろいろ質問したいと思います。よろしくお願いします。
てっちゃん、はじめまして、そしてようこそ。花子は決して取っ付き易いソフトではないと思いますが、基本さえ学べば後は応用だけです。
あとはやはりなによりも想像力によって作品ができあがるものなので、花子は一つの手助けツールにすぎないと考えたほうが楽かもしれません。
もしこのブログで取り上げてほしいトピックスとか機能がありましたら、何でもリクエストくださいね。こちらこそよろしくお願いします!