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PowerPoint for Macで作成したデータを花子で活用!

以前にこのブログでMacで花子データを扱うことについて投稿したことがある。ただ、その情報は単純に花子データを花子ビューアで見るだけの話であり、花子データ(JHD形式)をMacで開いてフルに編集することまで及ばなかった。

もちろん、花子のデータをMacでどう使うかによって、出力形式と方法も変わるが、Macで作成したデータを花子で編集したい場合は、PowerPointがためになる。

例えば、PowerPoint for MacでPowerPointデータを作成し、それをWindowsの花子に読み込むことができる。また、逆のこともできる。

ただ、やはりソフトのメーカーもOSも違うため、これは完ぺきな作戦ではない。さて、MacのPowerPoint 2008(いまの最新バージョン)のデータを花子に読み込んだ場合は、どのような結果になって、またどういった点に気をつけないといけないのか、一例を少し見てみよう。

PowerPoint 2008 for Mac→花子2010へ

下記のスライドは、PowerPoint 2008 (Mac) で作成した、ごく一般的な表紙スライドだ。shiretoko-slide-ppt2008

シンプルに見えるが、実はPowerPointの独特な機能をいくつか使用している。例えば…

  1. 「知床」の字にわずかなグラデーション塗り
  2. 写真はスライド背景に埋め込み
  3. 書体はMacの「ヒラギノ角ゴ」を使用
  4. フォントのイタリック体を使用

といった具合だ。

このPPTX形式のファイルを花子2010にそのまま読み込むと、どうなるのだろうか。

shiretoko-slide-jhd2010 「悪くないんじゃない?」と思われるかもしれない。確かに、一見して雰囲気的にはそう変わったようには見えない。

しかし、よーく見ると、PowerPointデータを花子に変換して明らかに変わったしまったことは下記の通り発見できる。

shiretoko-jhd2010-points

  1. PowerPointで設定したわずかなグラデーション塗りを設定したところ(「知床」の字)が、黒のべた塗りの字になってしまった。
  2. スライドの背景に埋め込んだ写真が、背景スライドから外れて、ほかのオブジェクトと一緒になってしまった。
  3. せっかくMacで選んだカッコいい書体はWindowsのMSゴシックに変換されてしまい、平凡な感じになった。
  4. PowerPointで設定したイタリック体は花子に読み込んだ時点で30°の斜体文字に変えられ、やや見栄えの悪い見た目になった。

では、これらの課題を乗り越えるために、どうすればよいのだろうか?

例えば:

  • PowerPointで設定する字のグラデーション塗りは花子で破棄されるため、PowerPointでテキストボックスを選択して「切り取り」をしてから「形式を選択して貼り付け」を選び、「PNG」として文字を貼り付ければ、グラデーション塗りの文字を花子でそのまま表示できる。(ただ、文字としては編集できなくなるので、要注意。また、文字の輪郭が多少ギザギザに見えることもある。)
  • スライドの背景は花子ではまた花子の「背景スライド」に戻せばよい。(ただ、スライドがたくさんあるときは面倒な作業が伴う。そのままにしておいても基本的に問題はないが、ファイルサイズの肥大化につながることもあるので、なるべく背景スライドを使う。)
  • 書体はMacにあってもWindowsにあるとは限らないので、なるべくOffice系の共通フォントをつかったほうが無難。
  • イタリック体文字の変換は花子の弱点だ。なるべくデータを花子に読み込んでから、イタリック体を設定したほうが時間の節約になる。

ただ、上記の例はたったの一例に過ぎない。内容によってはもう少し手を入れないといけないので、スムーズな変換を期待しないで覚悟の上で変換を進めることが懸命だ。

以上、いろいろと注意しなければならないことはあるが、Macで作成したプレゼンテーションやスライドショーを花子で扱うことはときによって便利なので、MacとWindowsの両方で作業をしなければならない人には必須な技となる。

PowerPoint 2007→花子2007、訳あってうまくいかず・・・。

英語のマイクロソフトPowerPointニュースグループでも議論になり始めているのだが、PowerPoint 2007からコピーしたテキストボックスは、ほかのアプリケーション(Word 2007でも!)に貼り付けるときに、テキストボックスとして存在しなくなる、という仕様の問題を抱えているようだ。これは、PowerPointと花子で双方のデータのやりとりを行う方にとっては、かなり痛いことになった。

まず実験をしてみた。

PowerPoint 2007でテキストボックスを作成し、適当に文字列を入力してクリップボードにコピーする。そして花子2007に貼り付けてみたところ、「貼付枠」として貼り付けられ、編集できない。そこで、ジャストシステムに問い合わせしたところ、PowerPoint 2007からWord 2007に同操作を行うときでさえこの結果になってしまうことが明らかとなり、トラブルの原因は花子2007ではなく、そもそもPowerPoint 2007の仕様が変わったため、どのソフトもPowerPoint 2007のテキストボックスをテキストボックスとして扱えなくなったことが判った。

つまり、PowerPoint 2007からのデータを花子2007に貼り付けたり読み込んだりする時に互換性がもううまく行かないのは、ジャストシステムに擦り付けてはならない問題だということが判った。PowerPoint 2007のテキスト描画エンジンは、今回のリリースでかなりの進化を遂げた反面、その代価として花子のような他のソフトとの互換性が大きく損なわれてしまったのだ。

ジャストシステムは花子2007のリリースで、OpenOfficeのオープンソースのアプリケーションとのデータのやりとりを初めて視野に入れた。今回のような、PowerPoint 2007の独自仕様がどういう結果をもたらしたかを見ると、ジャストのその決断は正しかったと思える。