隠れたツールボックスで花子の作業効率アップ

普段はあまり意識しないものだが、ツールボックス(ほかのアプリケーションでは「ツールバー」と呼ぶ)は、けっこう重要なものだ。

というのも、花子はWindowsアプリケーションである故に、キーボードでコマンドを呼び出したりすることはかなりできるのだが、思う以上にツールボックス上のアイコンを押したりする。特に「描画」ツールボックスのコマンドは、キーボードショートカットをちゃんと覚えていなければ、マウス(またはペン)でクリックして操作ことが多い。

toolbox-hyouji-settei花子の初期状態では、70個ほどのアイコンがずらりと画面に並ぶが、そのほとんどは自由に好みに合わせて削除したり移動したりすることができる。しかしもっと便利の良いことに、ふだん隠れているツールボックスを呼び出して、いつもメニューやクリップウィンドウの操作の代わりに素早くワン・クリックでできるものがある。

描画ツールボックスの空いたところに右クリックをして「表示切替」を選ぶと、右にあるような画面が表示される。

この画面で表示できるツールボックスの種類は、なんと25種類だ。(かなりマニアックの世界とも言える。)ご参考までに、花子2009と比べてVisio 2003は17種類のツールバーが表示できる。また、CorelDraw Essentials 4は、8種類から選べる。

花子のツールボックスの一覧はヘルプコンテンツの「ツールボックス一覧」に含まれているが、ここで特に便利そうなものを紹介したい。

 

ツールボックスのベスト3(?)

(1)位置合せツールボックス

ichiawase-toolbox

確かにクリップウィンドウの「編集―変形―配置」パレットには、これらの図形の位置関係のツールがある。しかし、クリップウィンドウを表示したくないときや、手短なところにツールを置きたい場合は、このツールボックスを重宝する。

またこのツールボックスの特に便利なアイコンは、右から7つめの「位置合せ詳細」(ichiawase-shousai-btn)のボタンだ。キーボードからだとALT+D, P, Pという かなり覚えにくいコマンドなので、ボタン1つで呼び出せるのは便利。

(2)文字飾りツールボックス

toolbox-moji-kazari

このツールボックスの機能の半分くらいは確かにクリップウィンドウの「カラー」パレットには含まれているが、いくつかこのツールボックスにしかない機能もある。例えば「字形解除」(jikei-kaijo-btn) のボタンは、選択した文字例の反転設定を解除することができるから、場合によってはかゆいところに手が届くような。

(3)基本図形ツールボックス

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これは花子で当たり前すぎるツールボックスだが、実は花子の操作上のクセでこのツールボックスが勝手によく非表示になったりする。例えば、描画ツールボックスを使用して「基本図形」から「ブロック矢印」または「吹き出し図形」に切り替えたときに、都合の悪いことに「基本図形」が消えてしまう。上記の方法で常に表示しておけば、必要なときに使えるので少しは作業が楽になるときもあるだろう。

花子のツールボックスやアイコンはほとんど無数の組み合わせで自由に組み替えられるので、自分の作業フローとスタイルに合わせてカスタマイズして損はないだろう。

きわめてシンプルな画面に挑戦

初めて花子を開いたときに、「なんじゃこりゃ」とふと思う人は多いだろう。当方は間違いなくその一人に入るのだ。

hanako2009-1stscreen-b

その理由の一つとして、少なくても70個以上のアイコンが初期画面に飾っており、どこから手始めたらよいのか迷っても不思議はない。

花子の画面をもっと簡潔でわかりやすいレイアウトにするには、いくつかのオプションはあり、かなりユーザー好みで画面をアレンジすることが可能。

当方の一番簡易のワークスペースは下記のとおり。余計なアイコンや要素、クリップウィンドウとメニューアイテムをすべて非表示にし、絵を描くことだけにフォーカスを当てるときにこういった画面構成がよいだろう。

hanako2010-simplescreen-b

花子2010「カラースキーマ」で素早くバリエーションを!

前回の投稿で花子2010 RC版の新機能について触れたが、その中で一番デザイナーにとって使えそうな機能として、カラースキーマというものがある。

 

color-palette-zumen

 

color-scheme-menu イメージからわかりにくいのだが、図形(イメージ枠や画像枠では無効)を選択して、カラーパレットの右上にカラースキーマのアイコンが色で表示され、有効になる。また、メニューの「図形―カラースキーマ」でも呼び出せる。

 

カラースキーマが便利になるのは、2つ以上の図形を選択し、同時にそれらの色を相対的に変更したいときだ。この言葉での説明はわかりにくいかもしれないので、まずひとつのサンプルを用意してみた。

 

elves-color-variant

 

これでもさっぱりわからないかもしれないが、まず作業のステップを説明しよう。

 

まず、色変更の対象図形(二つ以上・・・グラデーションでも合成図形でもグループ化された図形でもよいみたい)、つまり一番上の小人みたいなキャラクターを選択して、カラースキーマを呼び出す。

 

次に、カラースキームのパレットが表示されるが、丸の中にある小さい丸をクリックして動かしてみるか、色相、彩度などに値を直接入力するのどちらかにより、先のステップで選択された図形の全体の色合いが変わる。

 

最後に、その小人を選択してコピーし、コピーをひとつひとつ選択しカラースキーマでまた色調整を行う。

 

かなり楽しそうだけど、小さい三つのアイコン   
color-scheme-detailicon )は正直に言って、意味不明。

 

RC版には新機能のヘルプコンテンツがないので、いろいろと試行錯誤して、やっとアイコンの使い方がなんとなくわかった。

 

 

 

グラデーションの色調整が楽になる?

 

花子のこれまでの難点だったところとして、グラデーションの個別の色調整がものすごく手間がかかっており、それゆえに花子を棚に戻してしまった人は少なくなかっただろう。

 

今回は残念ながら、グラデーションのスライダー(下記イメージ)の操作性は、一向に改良されていないことが判った。横にも伸ばせないし、グラデーションの段階が増えると数字がすぐに重ねあってしまい、全く操作できなくなりお手上げだ。

 

gradation-slider-bad ジャストシステム「花子」のグラデーションスライダー。      
少なくても花子12(2002年)以降、全く昔のまま。      
使いにくさも昔のまま。

 

gradation-changed しかし、右図のようにカラースキーマを使用してグラデーションの段階の色調整ができることが判った。(一番右のグラデーション段階(今回は白色)を変更するには、カラーホイル上の丸を選択し、カラーパレット上のロックのアイコン(hanako-lock-icon )を解除して(hanako-unlock-icon)するとうまくいく。

 

この機能は、大変便利。(次にグラデーションスライダーそのものの操作性を改善してほしいのは本音だが、カラースキーマでグラデーション段階の色が変更できることでも、細かい作業が楽になった。)

 

 

 

実は、そっくりさんだった・・・(汗)

 

イラストレーターCS3またはCS4のユーザーの方であれば、もうすでにお気づきだったのだろうが、実は今回の花子2010 RCで導入されたカラースキーマの機能は、イラストレーターCS3から大筋パクられたことがすぐにわかる。

 

ai-vs-hanako-colorscheme

 

Illustratorが初めてこのような形のカラーピッカーを搭載したのか不明だが、かなり似ているからジャストがアドビ社を真似したのでは?と思えるくらい。

 

この機能の由来はともかくとして、ユーザーによってはそれほど重要な機能ではないのだが、使い始めてみると色調整の作業が楽になるのは間違いない。

花子2010・・・どこまで進化したか?

先日、花子2010のRC (Release Candidate) 版の案内が届き、さっそくいろいろと動かしてみた。

2005年から毎年、花子の新バージョンが出る度に興味深く、製品情報をフォローしてみており、また2010バージョンが出るまでまだ4ヶ月以上待たなければならないが、RC版がかなり早々と案内されたので、きっとよいことがあるだろうと思った。

花子の過去5年の主な変更点

year2005 ・・・クリップウィンドウの改良、オートチャート機能、ブロック図形、デジカメなど画像枠のデータサイズの縮小設定機能

year2006 ・・・図形の透明度設定

year2007 ・・・文字入力ウィンドウ、文字付き図形の改良、カラースタイルパレットの改良

year2008 ・・・文字入力のフリーカーソル、図形効果(ドロップシャドウ、光彩と反射)、イメージ枠・画像枠の自由切り替え、画像のトリミング

year2009 ・・・ズームスライダー、文字入力ウィンドウの大幅改良、図形加工(図形の演算処理)、POP文字(タイトル文字)の専用機能、EPSコンバーターの大幅改良

 

この5年間、花子はドローソフトとしてかなりの勢いで進化してきたことがわかる。

しかし、花子2010のRC版を使ってみると、大きく変わったこともよくなったことも、あまり見当たらない。

ふたを開けてみると、実際はどうなのか、検証してみよう。

花子2010 RC版、本当にナニも変わっていないのか?

実は、花子2010 RC版は派手な機能追加はないものの、使い勝手を少しでもよくする工夫が数点あるので、ここで紹介する。

(1)「コンテンツ」のお気に入り機能追加

hanako2009-clipwindow

(2)「コンテンツ」からクリップを挿入する時の比率あわせ

hanako2010-clip-hiritsu

(3)「カラースキーマ」機能

hanako2010-colorschema

(4)ふりがな設定

hanako2010-furigana

(5)変形パレットの比率固定設定

hanako2010-henkei-hiritsu

(6)数学図記号

hanako2010-suugakuzu-kinou

しかし、これだけの新機能と思える機能が並ぶが、この中でユーザーにとって嬉しいのはどれだろうか。

教材(プリントなど)やちらしを花子で作っている方には、ふりがな設定ができるようになるのは朗報だと思う。また、数学図記号も、かなり偏った機能ではあるが、同じように教材作成においては有用かもしれない。

また、コンテンツをよく使用する方なら、コンテ
ンツパレットの改良がありがたいはず。

ただ、「カラースキーマ」とは、いったい、なんだろう?これがあって作業は楽になるのだろうか。

その答えはまた次回の投稿で・・・。

一番痛いのは、花子フォトレタッチがまたまた、バージョンアップされていないことだ。開発から10年が経つが、本当にどうしたものかと思うくらいだ。

とにかく、いろいろと紹介したが、ご覧の通り今回はどちらかといえば、花子の「マイナーリリース」としか言いようがない。Windows 7の対応は一通りできているようだが、それ以外には改善すべきところが何カ所も、ほぼノータッチになっているのは、花子のヘビーユーザーにとってかなりガッカリするニュースに違いない。

ただ本格リリースまであと3~4ヶ月もあるので、まだ何とも言えない。あくまでRC版なので、最終的に店頭に並ぶ花子2010は、これより若干改良されたかも?(でも過去の歴史からいうと、RC版はほぼそのままになっていることが多いので、あまり期待しないでおこう・・・。)