ペンツールと「交点で塗りつぶす」でLive Paintの効果を

写真などをなぞってイラストを作成するには、花子はすでに「プレーン」(レイヤー)をロックしてその上に軌跡を描いたり、また花子フォトレタッチで「トーンカーブ調整」で元写真をなぞりやすくするために全体のバランスを変えたりすることができる。手間がかかることも多いは、少し頭を捻れば何とかできる。

layer-lock-trace-example 元写真とトレースの結果を別々のプレーンにした作業例

hpt-tone-curve-example 花子フォトレタッチの「トーンカーブ調整」コマンドで写真の全体の色合いを白くした例

しかし、いったんなぞったものを花子で色塗りするには、必ずしもうまくいくとは限らない。

<課題①>線と線が交差せず、図形として認識されない

line-doesnt-touch 花子だけでなく、他のベクトル系ドローソフトは原則的に塗りつぶしできる図形として、切れ目のないひと続きのパス(線分)のみに限るのだ。つまり、どこかでパスが切れていたりすると、一つの図形として見なされなくなり、塗りつぶしできない。

左図のように、パスは閉じていないが、それがために塗りつぶしできないというわけではない。むしろこういった場合、線と線(パスとパス)が全く別だという問題があり、一続きの図形として認識されないので、塗りつぶしできないという課題がある。

Illustrator CS2以上の場合、ライブペイント(Live Paint)機能でこのような時でも、ギャップ(隙間)を無視して指定の領域を塗りつぶすことができる。しかし、花子を使っている時に、どうすれば良いのだろう。その答えは、下図のように、(1)線分の端点を最寄りの線分に重ねてから、(2)「図形―交点として塗りつぶす」というコマンドで対応するのだ。

参考「交点で塗りつぶす」の使用例は、この記事で説明している。

<課題②>「交点で塗りつぶす」でエラーが起きる

「図形」メニューの「交点で塗りつぶす」をクリックして図形の輪郭を指定し、最後にダブルクリックして指定の領域が図形化される。・・・これは、あくまで理想の動作だ。実は、この機能は花子12の時代から搭載されており、一向に改良されていないので、制限が多い。例えば、このエラー。

koutendenuritsubushi-error「図形データが大きすぎます」と出るが、これは花子の制限によるエラーだ。

この不可解なエラーを理解するために、正常動作の例を挙げよう。 二つの長方形を描いて(注:必ず塗り設定を「なし」にしておくこと)、交差する領域の輪郭を数回のクリックで指定して、最後にダブルクリック。また、一番最後に塗り設定をすれば、下記のような結果になる。

koutendenuritsubushi 

真ん中の青い領域が図形化された。これは、正常動作だ。

しかし、図形の頂点が多い、あるいは図形が複雑すぎると、花子はエラーを出してしまうようだ。例えば、右図のようなものでエラーが出る。

the-cat-red-blue青色の線で囲まれている領域を、図形として塗りつぶしたいが、エラーが出るので、実行できない。いったい、どうすれば・・・?

幸いなことに、花子2009から「図形加工」機能が加えられたので、少し手助けになりそうだ。

青色の線と、赤色の線を両方選択し、「図形加工」の「分割」を実行。そして、右クリックして「グループグループ解除」をする。

the-cat-headspot結果として、ほら!猫の額が塗りつぶされた。

結論として、 花子の「交点で塗りつぶす」機能は、頂点の少ない図形であれば、ライブペイントみたいなツールとして使える。しかし、上記のような、少しでも複雑な図形は、花子2009の図形加工機能を使ったほうが、賢明。