「図形加工」で表現力を高めよう

花子2009 RC版の新機能、「図形加工」(作図パレットに追加)で、先ほどのブログにも書いたが、これまでに花子で苦労に苦労を重ねて行っていたこと、またできなかったことが、見事に、そして、やっと実現できた。

下記の図解でいくつかの「図形加工」のパターンを作成してみた。
(参考までに、タイトル文字は花子2009のもう一つの新機能、「タイトル文字」で作成)
これで、この機能でだいたい何ができるか、少しでも分かっていただけたらと思う。

(なお、言うまでもないことかもしれないが、花子2009はいま現時点でベータ(RC)版となっているため、この機能の仕様が変わる可能性があるのでご注意を。)

Hanako2009zukeikakou_2

これは、本当に嬉しいことだ。「今さら、何・・・」と思われる方もいるかもしれない。確かに、だいたいのドローソフト、イラストレーターもFireworksもVisioもOpenOffice Drawも、このような機能がだいぶ前から含まれているので、決して革命的なものではない。

しかし、花子をよく使う人々にとっては、これは表現力アップに確実につながるので、ここでむしろ、賞賛の言葉を。

花子2009—変わること、変わらないこと

本日、花子2009のRC版 (release candidate) が届いたので、新しい花子の機能と使い勝手について、ここで紹介したい。

Hanako2009newzumen

■インストールについて

やはり十数分はかかった。
時計で確認したわけではないのだが、セットアップは前代の花子と
同様の時間でインストールできた気がする。
ただ、絵コンテンツ(クリップアート)やヘルプは、花子2008のままだった。RC(ベータ)版なので、知れていることだと思う。

■UIのデザイン

ユーザーインターフェースは、一見して花子2008とかなり似ているが、細かいところで改善と、追加機能が見られる。

画面全体は、Vista BasicとWindows XPだと、全体的に薄い銀色・白が多い。Vistaのツールバーの色設定を無視して、独特な見た目になっている。
1680×1050ピクセルの大画面と、1024×768ピクセルのB5サイズ画面で見た感じは、かなり違っており、大画面のほうはちょっと殺風景くらいな、とても質素なデザイン。

<基本UIの主な変更点>

  • ブラウザーバーがほかの操作パネルと一体となったこと
  • 「サムネール」「文字入力」「ページ一覧」と、操作モードが画面の左下にアイコン付きタブとなった(一太郎2008と同様な感覚)
    Hanako2009modetabs
  • サムネール表示モードでは、画面の下部にズームスライダーが設けられた(以前は、数字でしか拡大率を指定することができなかった)
    Hanako2009zoomslider
  • 文字入力ウィンドウのメニューボタンをクリックしたときに表示されるメニューは、アイコンとメニューの項目列が変わった。特に、「表示スタイル」という項目が大きくかわり、また、オートマーカーとオートレイアウト関連の項目の場所が移動された。
  • 「常に押し上げ」Hanako2009tsunenioshiagebutton
    というボタンが文字入力ウィンドウに追加された
  • 「図形加工」のパネルが追加となった(いわゆる「パスファインダー機能」)
  • 文字入力ウィンドウを折りたたんだときに、表示モードのタブがアイコン表示される「編集」メニューに、「テキスト形式貼り付け」が追加された
  • 「挿入」メニューに、「タイトル文字」が追加された

■文字入力について

花子は、2007バージョンより文字入力のパネルが導入されていたが、2008バージョンはそのパネルが改良され、さらに2009バージョンはまた大きく改良された。
とくに、目新しい機能性として、図面で設定した文字スタイル(フォント、スタイル、文字色、タブ、インデント、文字寄せ、文字修飾と文字飾り)が、文字入力ウィンドウでも反映するようになった。これにより、視認性が上がるとともに、文字入力ウィンドウと図面との関連性がよりわかりやすくなったことを確認できた。PowerPointのアウトライン画面にも同様の工夫が施されているが、花子2009の方が、もっと細部まで表示設定ができ、とても強力な機能だ。

■「タイトル文字」の新機能

これまでの花子でPOP文字を作成するには、「JSフォントエフェクトツール」があり、それを使ってのことだったのだが、そのツールを使うよりも花子自体でなんとかして自作することが多かった。

しかし、花子2009 RC版には、「タイトル文字」という機能があり、POP文字を作成する上で必要な機能がすべてわかりやすく集結されているようだ。OLE系のツールとはいえ、かなりの進歩だ。

Popmojifuchidorisettei
またJSフォントエフェクトツール自体はまだ残っているので、「アーチ」「円弧」「楕円」などの文字変形効果は、JSフォントエフェクトツールをこれまでどおり使用する。

この新しいPOP文字機能は、実に芸が細かく、可能性がかなり広がる。初期のスタイルも、格好がよいので、そのまま使えそうなものがほとんどだ。「ふち取り」の設定画面も、何本かの縁を文字に重ねてつけることができ、イラストレーターで手間暇かけて行う作業は、これでかなり省略され、大変便利だ。

■図形加工について

Hanako2009zukeikakoupalette
やっと願いをかなえてくれたジャストシステムに感謝。他社ドロー系ソフトでは当たり前にできる、図形の演算操作が、見事に花子2009 RC版の「作図」パネルに登場拍手喝采!

図形に対して、次のことができるようになった。

  • 追加(イラストレーターでは「形状エリアに追加」と呼び、Visioでは「面の結合」と呼ぶ機能)
  • 前面の図形で型抜き
  • 交差(イラストレーターでは「形状エリアで交差」と呼び、Visioでは「重なり抽出」と呼ぶ機能)
  • 重なりを除外(イラストレーターでは「重なり合う形状エリアを除外」と呼び、Visioでは「型抜き/合成」と呼ぶ機能)
  • 分割
  • 刈り込み
  • 合流
  • 切り抜き
  • アウトライン抽出
  • 前面の図形で型抜き

まさに、イラストレーター並みの機能が付いて、図面作成の可能性がぐーんと広がると感じる。

■その他

ウィンドウズエクスプローラの「縮小版表示」モードで表示できる、JHD形式ファイルのサムネールが、花子からの保存時に付与できるようになった。これはありがたい。Adobe Bridgeでも、花子ファイルのサムネールが表示することを確認できた。親切な工夫だと思う。

また、花子2008でもなぜかできなかったことだが、花子がサポートする画像ファイル(例:PNG、GIFなど)を、エクスプローラの「プログラムから開く―花子2009」で直接花子で開くことができ、使い勝手がよくなった。

ほかにも、花子の操作性のちょっとした改良が所々見かけるが、一番大きいところは上記のとおりだ。

■花子2009、まだ実現できていないことは?

今回紹介した花子2009は、まだRC版なので、あと4ヶ月(?)に出るであろう花子の正式バージョンはこれ以上のものかもしれない。しかし、当方として、今回のRC版を使っただけでも、喜びは十分に大きい。イラストレーターやVisioで当たり前にできていて、これまでの花子では大変苦労していたことが、これからより楽にできるようになり、花子をこれからも続けて使っていきたいと、また今年も自分の意思(意欲?)を確認できた。

そして、いつも最後に突っ込みが入るが、RC版を使ってみて、「あれえ?まだ前のままじゃんか」と、疑問に思ったところもある。それは、下記のとおり。

  • 花子フォトレタッチは、一切、変わっていないdanger。2000年バージョンのままだ(もしかして、まだ開発中?)
  • Web画像の切り出しの機能は、前と同様に、出力画像のサイズを指定しても、画像の下・右側の周りに、勝手に1ピクセルの空白をまだ入れてしまう(つまり、この機能もいっさい、変わっていないようだ)
  • カラーパレットの切り替えは、まだ容易にできない・・・。
  • 曲線コネクター三角形の「作図」シェープは、まだ用意されていない
  • グラデーションスライダーの操作性は、まだイマイチ

あと4ヶ月に正式リリースされる(であろう)花子2009。まだ時間はある。ガンバレ、ジャストシステム。
Web関連機能の強化と、花子フォトレタッチを強化してほしいといつも思っているが、今回のRC版を使ってみて、「図形加工」が追加されたということだけで、大変、ありがたく感じる。